今回はたまたま見つけたWebサービスの失敗談から、Webサービスの作り方、どうやっていけば成功しやすいかについて考えてみます。
こちらで紹介されているRANK321というサービスは、当Web集めでも掲載いただきました。ありがとうございます。
ただ、結果的にユーザーが獲得が少なくて失敗という形で振り返りをされたようですね。
振り返りから、必要とされていない(頻度が少ないなども含む)、他で代替できてしまう、そこまで深刻でない(緊急性が低い)ということでまとめられていました。
その通りで、私がやってきた失敗というのも過去書いた気がするのですが、書いてみます。
過去失敗したもの
アイデアシェア
企業からお題を募集して、解決するアイデアをユーザーから集めるものです。解決アイデアのマッチングといっていいでしょう。
そのために、企業側から常にニーズというか、お題を集める必要があります。これについてはおそらく企業でそういう悩みはあるはずです。自社ではアイデアが出ないなどですね。
しかしこれを仕組みとして定常的に、常に集められるかどうかが鍵です。それがなければ成立が難しい。
1年ほどやってその仕組みを作れないと考え、またはその件数が半年程度で踏ん張っても6件程度だったと思います。気になる人はまだサイトがあるので見てみてください。現在稼働しておらず事例サイトとして見えるだけです。
ぶれを感じるのは発想力を鍛えるというユーザー側の見せ方ですね。実際は賞金がいくらでもいいからあればある程度ユーザーは集められる気がしました。ただ、賞金目的だと質の良いアイデアにもなりづらいこともあり(金額が高ければいいわけですが、それが出来ない)なかなかそこが難しかったです。
この手のマッチングサイトでは、企業側か、ユーザー側かどちらかが多い状態にしてというのもありです。ただどちらかがゼロかまたは少ないのではバランスが悪く、その点が課題となりそうです。
ブレスト系サービスとして実はこうなるかなと想定していた面もあったのですが試してみてやはりその通りになったなというのが実際です。
マッチングサービスは簡単にできるというか、「サイトつくれば」出来るのですが、そこからがスタートにもなっておらず、まずは一定のニーズがあること、ダミーでもいいのでテストデータっぽいものを自分でもドッグフーディングできること(自分のサービスを自分で使うこと)が大事ですね。
アハ!というブレスト掲示板
これはほぼ1ヶ月も経たないうちに、投稿アイデアを集められないなと思い辞めてしまったものです。失敗ですらないというか。
ユーザーアイデアが集まったものをどうにかしたい、掲示板っぽいアイデアサービスを作りたいというものでした。
これも先の記事であったように、自分がやりたい、作りたい、やってみたい、面白そうだけでいくとハマるパターンです。それはきっかけとしてはありなんですが、他の人が使うかは冷静に考える必要があるということですね。
キンドル本集めました
本サービスのamazonの電子書籍であるキンドルで出来ないかと考えてつくりました。1年くらいやって、少ないながらもドッグフーディングして100件くらいはデータが集まってきてユーザーも投稿が出てきたところでした。
しかし、キンドル自体がそもそもamazonのプラットフォームであり、それをどうこうすることができない。
上の記事でいえば、代替というか既存であるものなので、価値がないということになります。自分は電子書籍でとくに個人の電子書籍を販促したかった、宣伝したかったとなるのですが、これもweb集めと同様で、そのサイト自体のリリース力や認知度が低いために、そこまで成長するまで粘れるかが問われます。
きついなあと感じて、本来やりたかった電子書籍の宣伝というのは別軸でやらないといけないなという課題が残ったものでした。
これも、少しのニーズはあれど代替できてしまう点で、弱いというところになりそうです。
疑似オンラインサロン
Webサービスというよりも、手動でのサロン的な仕組みです。Slackとpaypalで出来ないかということでやってみたのですが、ユーザーが集まらずでした。サロンプラットフォームも試してみましたが訴求力がなく、ユーザーが離脱していき、それを止めることができませんでした。
サロンをやれば儲かるみたいな淡い期待を持つ人は多そうですが、まずそのサロン主がどれほどコミットできるか、そして何かしらの実績を残しつつ、かつそれを伝えられるか。あとはファン的なもので、積極的な人はなかなかおらず、多くは受け身になりがちです。
悪く言えば何かやってくれるだろうというユーザーですが、そういう人も含めて教育したり、フォローすることが出来ないなら、またはそこからお互いが教える仕組みをつくるまで粘る必要があります。
そういう意味で、見た目以上に水面下でもがくことが成功につながるもので、もがけないなら即死という感じも覚えました(笑)
どうすると失敗するか?
失敗したいためにやってる人は稀でしょう。何かしらうまくいく見込みがある、それが淡い期待でも、やってみたらどうにかなるという1mmの期待があるからサービスをつくる、何かリリースするのだと思います。
実際に私の失敗例からも、
- 自分が作りたいから、作ってみたいからつくるが、他に使う人が少ない。
- ユーザーが少しいても、最初の顧客や当初から変えて変更しても魅力や価値が提示できず飽きられてしまう
- そもそもニーズがないか、仕組みをつくるのが難しすぎる
- 粘れない。継続できない。モチベが消える
というところです。
作りたいからつくるは全然悪くないんですね。ただ、それだけでは安定したり、継続は難しい。もちろん趣味でやるとか、ビジネスを考えないならそれでオッケーです。
ただ、趣味であれだれも使ってないならかなり辛い気がします。
あとは、どういう価値を提供するか、コンセプトや当初の思いがあってもそれと違ったり、変えすぎても微妙となってモチベが消えていくパターンもあります。
仕組みも大事で、自分がやったり手応えやユーザーの声、満足が何かしらもらえて、回っていくことでわずかでも収益につながっていくこと。これができないと、結構簡単に消えるというか維持できないと思うわけですね。
成功確率をあげていくには?
このWebサービス集め自体は成功しているかは収益をあげるビジネスとしてであれば成功とは言い難いです。しかし、個人が上のように継続的かつモチベを保ちつつ、いい状態を築いたということでは成功と私は考えています。
というのは、このサービスによって得られるものがあるのですが、
- 新しいサービスを自分が調べずにユーザーが投稿という形で教えてくれる。これは私にとってインプットであり世の中のニーズを掴むアンテナともなっているため。
- WordPressを採用していてエンジニアなどのプログラミングスキルは弱いわけですがそれなりに運営していって運営の仕方やどう価値をあげていくかを実験、研究ができるということ。結果的にWordpressまわりのスキルが上がる。
- モチベーションとしてたまに掲載のお礼メールや問い合わせがあり、それらのやり取りが楽しいまたはモチベになる。やっててよかっったなど。
- サーバー代やドメイン代についての費やした費用はAdsenseでカバーできている。もちろん、自分の工賃的なものは出ていないが、そこは上の学びや気付きでカバーしている。
というところがモチベーションとなっています。
また、他の類似サービスもあるわけですが、一定の投稿数をコンスタントに得られるのは、SEO的な成功があります。これは話すと長くなりますが、端的にいって自分の運営ブログ経由で本サービスに興味を持ち投稿してもらうパターンで投稿を集めるのに成功しているということです。
こういうSEOの成功はWebサービスをつくるというよりも、運営やコンテンツマーケティングに近いですね。Web集め自体のコンテンツマーケティングが全然なので駄目なのですが(笑)
このように自身が学びがある、得るものがある、スキルをあげていくことをサービスを通してやっていきます。そうやってもっとスキルがあったり、得意なことがあればそっちと掛け算して試してみる。
そうやって土台を作りながらトライすることで、成功確率が上がるのではないかと思っています。
ほげにしさんが書いていた、
こちらの記事が非常に参考になります。成功確率というのは、基本打席に立つことだと言えるので、どんどん作りつつも、作ればいいというわけでなく、その質やターゲットややることを変えていって、という感じのイメージです。
そうすると、これはいけるかもしれない、ある程度いけた、これならいいかもしれないなど、ものすごく大当たりするものを作らなくてもいいので、経験値が貯まります。
これを常にやっているかどうかで全く同じ人でも差がつくということですね。
web集めのスタンス
私自身はこのサービス自体をうまく使ってもらえればよく、どちらかというと、きっかけや入り口にしてものすごく小さいですけど、チャンスになればということでやっています。
それこそ1ユーザー獲得レベルかどうかってレベルかもしれませんが、ユーザーが0か1では天と地ほど違うのは作った人しか分からないかもしれません。
掲載サービスで失敗談等、成功談でもいいですが、こうすると良かった、駄目だったなど知見があればまた教えてください。

「Webサービス集めました」のひとり企画兼編集兼運営者。他、ビジネスアイデアメディア「シゴクリ」運営者でもある。アイデアをこよなく愛し、そのアイデアが形にするかを検討し続ける、ゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア提案、アイデアの壁打ち、起業相談等の実績多数あり。Webサービスという新たなアイデアが詰まったものに触れられるのが好きでそんな人や会社を応援したくて本サービスをやっています。