サービスを作ったら終わりでなく成長させていくことが大事っぽい

今回は、Crieitを作ってるだらさんの記事2つから学んでいきます。

今年はちゃんと個人開発やった元年だった

Qiitaのようなサービスを1年運営してみたデータや振り返り

の2つです。面白いです。

サービスを成長させる、育成するという意義

前者の記事で意外だったのは著者自身がWebサービスを作って楽して金儲け(笑)みたいな考えがあったという話です。僕が知っている著者は全くそういう感じでなかったので面白い気付きでした。

努力することというのは、Webサービスを作るということに対してよりも、そこから作ってからどう成長させるか。育成するかという話。これが著者的な一番の気付きという話です。

今まではサービスを作成しても、人が来ないとすぐ放置していた。そもそも集客力がないから何をやってもうまくいくわけがない、と諦めていた。また、サービスのアイデア自体に魅力がないから全く人が集まらず、それ以上もう何もできることはないと思っていた。


でも実際にはそうではない。誰かが使いたいと思ってくれるサービスにするためにひたすら励むことが必要で、集客も一気に成功させるわけではなく、徐々にサービスを育成していく必要がある。すぐに諦めずに、目的に向かってちゃんとやることが大切。そのあたりまえのことを、ようやく初めて進める事ができている。Crieitは一発バズらせて当てる系統のサービスではないので、今ひたすら育成している。

https://crieit.net/posts/f171dc9c3ea95dd2a36eb14d12a46521
太字は筆者注

いいですね!とくに太字のところはびびっときたところです。引用の前半では、著者の今までの姿勢が書かれているわけですが、作ったところで一発勝負みたいな感じですね。

後半では、そういう一発勝負でなくて、育成っていう視点で長期的に構えていくという話ですね。

本サービス自体も、当初のコンセプトは宣伝したいけど宣伝できる場がないから始まっています。そのコンセプトは変わらないのですが、そこから利用者である一般ユーザはそこまでいないことから、開発者支援かマーケティングよりとなっています。とはいえ、マーケターが使うという意味ではN=1が強いかもしれないと思いつつ、マーケター視点は自分が別人となって検証していくイメージですね(笑)マーケティング支援というところでは、著者も書いているようなコミュニティがあったりそこで話せる場があるのが良いということですね。

一方でこういう場は支えになりつつも、結果的に自分の行動が問われます。モチベが低くなるのはわかるけど、そこを励ますくらいはやっても代わりにやるとかはないわけですよね。そのあたりはどう使っていくかがポイントですね。

1年間の成長させた振り返りが良い

後者の記事はCrieitの1年間の振り返りです。著者が開発姿勢を育成という姿勢に切り替えた結果といってもいいでしょう。非常に参考になります。

リリース直後はほとんどアクセスはなかったものの、半年後くらいに平日PVが1,000を超えるくらいになってきて成長しているというところです。

結果的に運用したり、自分で投稿したりということで成長することと、それをメンテナンスしていくことで成長の実感が出来ることがプラスという話です。

サービスの育成経験がなくても、集中してやっていくとこれくらいは出来るという証明ともなっていて良い振り返りだと感じました。

最後に書かれている、

こんな感じで何か一つガッツリ運営するサービスを持ちつつ、合間で他にも作って試してみる、というのは色々な意味でおすすめです。ただ、時間がないと全部おざなりになる可能性もあるためそうなる場合は一つのサービスに注力した方が良いかもしれません。もしくは、おざなりでもなんとかなるものをたくさん作って行った方が良いと思います。

https://crieit.net/posts/Qiita-1#%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81

という指摘が面白いです。ガッツリ一つ作りつつ、つまり育成サービスを作って、他でなにかやるというスタイルですね。一個駄目なら次というやり方というよりも、長期で構えつつという二段構えですね。

本サービスも育成系のはず(笑)なので軽い振り返りを

では本サービスはどうかというところで、2016年8月から運用開始していて、気づけばもうすぐ3年です。アクセス数はこんな感じです。

全く誇れるものでもなく、単によく3年くらいやってるなあというところで自分を褒めてあげたいです(笑)

2016年の夏から始まり、2017年まで伸びていますが、2017年自体は2018年にはいる頃に下がり始め、2018年はそのまま一定というところで、2019年には微増傾向というところです。

ここでいえるのは宣伝サービスとしてのアクセス数には物足らないことが明確です。一方で運用している手間というのが、承認程度であってしかもこれも相当効率化しています。都度やってなくて週1程度だったりします。他にランキング記事もありますが投稿コンテンツから解析は出来るので傾向を観がてらという感じで作ってる感じもありません。つまり習慣化したからこそ出来ているという感じです。

意識しているのは本記事のようなマーケティングよりの記事の作成です。こればかりは時間を使って書かないと出来ないので。あとマーケ支援やマーケティング的視点の記事って少ないのでもっと増やせるし、書けると思ってるのでそこでどんどん差別化なり、強みを訴えていきたいですね。例えば個人開発で悩んだり止まったり見えなくなったら何かヒントがある記事なりサイトになればというふわっとしたイメージでやっています。

成功しているかどうかの話は個人の振り返りでは明確に成功としています。理由は、Adsense広告が少額ですが発生していてそれでそもそものサーバレンタルやドメイン費は回収できているからです。課題はその金額の小さな、売上規模なんですが、とはいえこういうのは規模よりも、仕組みとして回している方が価値だと考えています。多分これも「育成」や「成長」の価値かなと。

だらさんの記事的にいえば、本サービスをメインにしてがっつり育成しつつ、他でもやってみるという感じです。僕の場合はWebサービスでというところはあまり縛りがないので、違う切り口の企画なりマーケティングなりでなにか出来ないかという感じですね。具体的には記事コンテンツをもっと企画を入れたり、マーケティングももっと仕組み化できないかというところです。投稿データベースを公開しているのも一つの実験です。同様のデータがサイトを見れば取れますが、一方でこれをまとめることで興味を持つ人がどれくらいいるかというデータになるからですね。

他の成功というかメリットとしては、新しいサービスとして他ではあまり出てこない、小さいアイデアや小さいサービスが見えることです。これは類似サービスを見れば分かるっちゃ分かるんですが、見に行くのでなく、投稿してもらう手間をもってそれを観るのがポイントです。完全に仕組みとなっているので、僕は要請に応じて観るだけとなります。見に行くとの違いは結果的には微々たるものでしょうが、やはり大分違うと感じています。

類似サービスといえば、育成という視点がなければ、とっくにやめたり終わる気がします。そういう視点でいえば、同様のサービスやマーケティング支援系サービスをはじめてもクローズしてしまうものも結構見かけます。育成視点があるかどうかもありますが、一方でニーズとマネタイズの課題もありそうです。目指すのはこのプラットフォームで出来なくても、個人のエンパワメントというか、いい感じでマーケティングを学んだり実践して自分で出来るっていうところを感じてもらうところですね。やや上から目線になっていますが、なにか出来るって学びは一生ものなので。そこからいかようにも学べますし成長できるものだと考えています。

なんで継続できるかというとわりと仕組み的に楽するモデルというのを構築しつつ、実際には記事からの流入が成功していること(これは結果論で狙ったわけではないです)、それ以外には僕自身がWebサービスに興味があること(懐かしいところでシェアウェア作家とかフリーウェア作家という言葉が好きです。インディーズって言葉も尖ってていいですね)、そういう人たちをなにかしら支援することをしたいということ。そういうのが重なりあっています。でないと、続けられないと思います。

同様のサービスを立ち上げることは簡単で、かつマネタイズが簡単に出来るなら大手なりそこそこ資本があるところがぶっこんでくるはずですがそれがないのは、マネタイズできないか、または出来ても市場が小さいからでしょう。逆にいえばそういうスモールマーケットで確実にポジションを張れれば安泰かもしれませんね。そこを狙っていきつつ、踏ん張っていきたいところですね。

編集者 大橋 弘宜