Webサービスというと油断をする人もいると思うのですが、何かサービスがあるから使うよねという人は稀です。選択肢に入る認知が普通に得られない状態だと思ったほうがいいわけです。
Webサービスを開発しそれを認知してもらいそれこそマネタイズし一定の収益を出すにはという興味がある人はいる一方、この仕掛や仕組みでビジネスや仕事を作る人も稀でしょう。
なぜなら、Webサービス=起業なのですが、前者は開発寄りで、後者はビジネス寄りとなり、どうも話が噛み合わないんですね。正確には同じものを別の視点で見てしまうみたいな感じです。
例えばWebサービス作って収益上げてるんだという話は、ある人には「起業じゃん。成功してるじゃん」となりますが、「いや別に成功してないし、簡単じゃないよ」といって実際を話すと「難しいんだねえ」で終わりそうです(笑)
今回は、まさにWebサービス=ビジネスだなと感じた記事を見つけたので共有します。
ミライエンジニアさんから学ぶ
2018年12月に書かれたブログは3記事のみだが非常に学べる記事となっています。というよりも、このために書かれたブログではないかと思ってもいいくらい。
ミライエンジニア 1日3時間でストレスフリーの自社開発サービスの作り方 –
このブログにある、
Webサービスが失敗する理由1(私と同じ失敗はしないでね)
をまずは読んでいきましょう。
珍奇なものをでなくていい。もっと既存サービスを擦れ!
多くは頷きまくってしまうのですが、新しい概念で始めると失敗するのはよくある話で、新しい何かくらいではいいけれど、奇抜で珍奇みたいなものでないと「既にあるから」成功しないと思いがちなんですよね。
実際にはもっと既存にあるものを「コスって」良くて、そんなのあるじゃん、という人は、実はその分野に詳しかったりするので解像度が高いために一般に広まってない情報も知っていたりするんですよね。
例えば最近ecbo cloackというスーツケースなど荷物が預けられるサービスが展開されています。これを見たことがある人もいるでしょうが、東京中心だったので、地方等ではまだです。スタートアップ情報を見ているとそういうサービスがあることも認知できるので「全国で使える」というニュースは価値がないと思いがちです。
しかし、実はそうでなく、このサービスを例えば名古屋であるかなというとなんと店舗は4軒だけでした。何を言っているかというと、名古屋で見かけたこともあるのですが、それだけでもアーリーで新規であるということです。つまり、この情報をスペース等を活用したい人に届けると知らないので喜ばれるはずです。
情報の非対称性というのは、不動産取引などが代表的だと思いますが、株式投資などもそうでしょうか、このように自分が知っている情報やよく見ている情報、自分が当たり前だと思っているものほど実は知られてない。ということはありそうです。もちろんすべてではないですよ。
だからこそ、「自分は知ってるけどねー、で、どうだろうか」みたいな実験感覚でやるのがいいのかなと思ったりしました。
売れる最初の客がいない
これは確かになのですが、作ったサービスを出しておけば誰かが使ってくれるだろうという願望の話です。その願望は分からなくないのですが、一般的に人は忙しく、スマホや漫画、テレビやyoutube、家事や子育て、睡眠、食事、お風呂などで時間を過ごしています。学生なら学校とかで勉強ですし、社会人なら仕事です。
この中に当然、メジャーなサービスとして、Amazonであるとか、Facebookであるとか、Instagramであるとか、ゲームアプリもありますし、まあものすごい数のものがあるわけですよね。その中であなたのサービスを使ってくれるってどういうことか。逆に一人でもいるほうがすごいって感じに考えたほうがいいはずです。
マーケティングといえばいいのですが、作って勝手に売れる時代は確かにまだまだWebサービスが珍しいとか、スマートフォンが普及段階ならありでした。アプリを作れば売れたみたいな時代はあったはずです。今はそうではない。
つまり成熟した中で何かしらユーザーの課題を解決するとか、そこだけしか出来ない価値がなければ、勝手に自走することはないはずです。これだけでも結構というか大分大変です。
こうすれば売れたというのは大きな成功である必要はなくて、何でもいいので過去の経験や話でもいいから、一人でやるなら持ち出して試す必要があります。もしくは見つけて考えて試すしかないんですね。
これはさくっと書いていますがもっともっと重い、しんどい話です。作るだけで良いという人は受託開発なり「開発することに価値」があるところでバリューを出したほうがいいかもしれません。それは悪いことではなく、ある種受託開発=悪いわけでなく、それも一つの起業といえるからですね。
飽きたりして辞める
実際に飽きる系の人は、常に新しいことをやりたいので運営はうまくないと思います。偉そうにいってますが僕もこのタイプなはずです。
飽きるから辞めるということを繰り返す場合、新規でやるだけで、あとは運営を任せるなどの仕組みがあったほうがいいというか、そうしたほうがいいでしょう。そういうパートナーを見つけてくるしかないか、本当に初期のプロダクトを作って誰かに売るみたいな、任せるとかそういうやり方です。
これに特化すればそれはそれで仕組み化できるかもしれません。
成功するノウハウから学ぶ
次にミライエンジニアさんは、面白いノウハウも公開している。ここからも学べることが本当に多いのでぜひ。
Webサービス公開から3年で年商4000万円までいったので、やったこと全部を公開する
様々なことが学べるが、面白かったのは、
- 自分の得意分野でWebサービスを作ること
- 既に集客が見込める見込みルートが必須
サービス前にお客を掴むというのはリーン・スタートアップとか、MVPとほぼ同様でしょう。作るもので大体イメージつくなら聞いてみたらいい。こんなのあるとしたら使う?とか。もちろんこれで見込み客になるか、適切なヒアリングになるかはおいておいて、自分が得意とする分野なら結構見えるのではないだろうか。
例えば、本サービスはそこそこアクセスがあると思っていたものの、チャレンジングを応援したいがために、ニッチな感じになってしまった(笑)失敗したというわけでなく、そっちのほうがいいかなというふわっとした感じということ。
ただ、そもそもやる前に手応えが既にプレサービスであったので、客が、利用者がいないってことは想定してなくて、掴んでいたのは確か。このあたりは再確認できそう。
逆に失敗というかうまくいかなったのは得意分野でも、誰が使うのかやはり分からなかったりというのが多い。見えてないならやはり難しい。もっとこすっても良かったなあとか思ったりするわけですね。
他にも1円稼ぐことができるかどうかとかも超大事な気がします。結局というか起業ですから。もちろん1円だけ稼いで終わりってことはないので、そこからどう増やすかですよね。客単価1円なら客数を増やせばいいし、その客を増やすにはこうすると良さそうならそのアイデアを実施すればいいということですね。
そしてミライエンジニアさんは、パートナーに出合いチームを作り、良い環境を作った上でチャレンジしてどうかという話でまとめています。
マネタイズも勝手に誰かがやってくれるわけではないですし、自分で考えるのはNGとあるんですがこれは自分の考え方に固執するなってことですし、やはり作る前に色々決まっていて、やりながら修正したり運営でカバーとかはWebサービスをやる(短期で結果を出すみたいなイメージがある)のでは難しいという印象でした。
実際は作って売れて成功というのはレアケースなので、無理ではなくても、限りなく厳しいということでしょう。では何をやればいいかというと、マーケティングもですし、お客さんの掴み方、何を示すと分かってもらえるか、良い人と組む、アドバイス出来る仕組みとか様々です。これをトータルで全部やったところで成功するとは限らないので、これこそ「ノウハウ」ですけど、ちゃんと自分で考えて学んでトライするしかないと。
なんとも地味な結論になりますが、まあそうなんだよなあと強く確認できたのが良かったです。
Webサービスを作るだけでなくそれでマネタイズや収益をあげて仕事にしたりしたい方は必見の記事の紹介でした。

「Webサービス集めました」のひとり企画兼編集兼運営者。他、ビジネスアイデアメディア「シゴクリ」運営者でもある。アイデアをこよなく愛し、そのアイデアが形にするかを検討し続ける、ゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア提案、アイデアの壁打ち、起業相談等の実績多数あり。Webサービスという新たなアイデアが詰まったものに触れられるのが好きでそんな人や会社を応援したくて本サービスをやっています。